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椹木 野衣 (美術評論家)
この映画を見ていると、20世紀には難解で知られた荒川修作の言葉と作品が、今世紀にはとても具体的で希望に満ち、驚くほどわかりやすく響いているのに気付く。
そして更に来たるべき来世紀には、人が生きるためのスタンダードにさえなっているのではないか、そんな予感がする。

瀬戸内 寂聴 (作家・僧侶)
天才には不可能ということがない。ああ!

切通 理作 (評論家)
宮崎駿は、我々一人ひとりが生きるこの瞬間を、映画のフレームにだけ切り取ることに限界を感じていた。そして宮崎に影響を与えた荒川修作は、生死の区切りというフレームすらも超えようとする。
この映画を見ると、自分が生きてるか死んでるのか、わからなくなってきた。

 

ヴィヴィアン佐藤 (美術家・非建築家)
地図とは「世界」という「真理」を写し取ったヌード画である。
海岸線を擦るものもあれば、川や山脈など起伏を抽出するものもある。
また商業地区や住宅地区など用途を表すものもある。
ヌード画も同じで、そこから何を写し取るかである。
荒川は「世界」や「真理」を生涯を通じて写し取ろうとしてきた作家である。
この『死なない子供、荒川修作』は、その荒川というアーティストが作り出した「世界」や「真理」を写し取った地図でありヌード画であることは間違いない。

Shing02 (MC・Producer)
荒川修作はコメディアンだ。地球上の歴史や重力と言う壮大な「常識」のステージで繰り広げられる、彼のニヒルなユーモアは罠だらけだ。
養老天命反転地に遊びに行った時は、幾何学的なエッジに危険や不安を感じた。
その原始的な感覚をむしろ楽しむことによって、無機質な環境に棲む矛盾が鮮明になった。彼の建築物は、想像が既に創造であることを教えてくれる。
一瞬を永遠に感じることが出来たら、死なないこと、いや、死ねないことと同じではないだろうか。

 

滝本 誠 (評論家)
こちらが地方の高校生で「美術手帖」、「芸術生活」、「芸術新潮」などを読んでいたころ、ハイレッドセンター、篠原有司男などとともに、荒川修作の名前はよくみかけたが、上京したときはすでにニューヨークに渡られ、コンセプチャルな図形と言葉がカンヴァスを繊細に埋めていた。こちらは詩人にして美術評論家=瀧口修造にあこがれ、彼の書くものによって現代美術の世界に足を踏み入れたから、荒川修作の名前は親しいものとなった。  、、、、続きを読む

浦川 留 (映画ライター)
人間は死なない。消えていくやつはいるけど」荒川さんのこの言葉に、
「あっ!そういうことか」と、脳内というより体内でなにかが反応しました。

 

長谷川 豪 (建築家)
どんなものであれ人間がものをつくるということは、人間の生き方をつくることでもあるのだ、と荒川修作は言っているようで、僕はそこに感激した。

都築 響一 (編集者)
荒川修作は「現代のゲオルギイ・グルジエフ」のようだ。
毀誉褒貶、賛否渦巻くなかで、最後までオレサマ道を爆走していった。

 

渋谷 慶一郎 (音楽家)
荒川修作の映画の音楽は「映画音楽」じゃダメだった。

村上 賢司 (映画監督・テレビディレクター)
人間愛、生命愛、宇宙愛に満ちた、荒川修作の言葉がよい。
ときどき不鮮明で曖昧なところがなおよい。
意味ではなく感じることが、彼の建築物と同じように、重要であることが理解できた。

 

名越 康文 (精神科医)
荒川修作。それは人というより巨大ななにものかだ。
彼が空前絶後のことをありありと五感で見ていたことは、疑いようがない。
それを私も心から見たいと思う。

関口 勇 (ワンダーJAPAN 編集長)
養老も三鷹の天命反転住宅もそうだけど、
荒川修作さん御自身がとてもワンダーですね!

 

鹿島田 真希 (小説家)
世界のアラカワが作った楽園の住民をリアルに目にできる!

河本 英夫 (哲学者)
荒川さんの激しい語り口調や、底なしのユーモアのなかに、荒川さんの本性である、生命や健康やおのずと自然に生きるものへの限りない優しさが、溢れるほど描かれた作品である。荒川さんの本来の資質が、邪気のないものへの限りない優しさであることをはじめて浮かび上がらせた作品である。
狂気を超え出たような言葉にたじろがす、原自然性に回帰するような建築物に当惑せず、この作品の前にゆったりと気持ちで、しばし佇んでほしい。

 

中野 正貴 (写真家)
重力によって縛られているのは身体よりもむしろ精神のほうである。
地球の重力に抗い強制的に身体を動かすことによって五感が鋭敏になり人間が本来持っているDNAが呼び覚まされ、自らが創り上げた 文化という重力によって拘束されている精神の不自由さに改めて気づく。
死なないのは肉体ではなく、探求し向上する自由な精神のほうである。

佐々木 敦 (批評家)
おそらく、この映画のなかで喋り、憤り、笑っていることも、死なない、ということなのだ。
荒川修作が何を伝えようとしたのか、いや、何を問いかけようとしたのか、おそるべき確信を持って「君たちにはわからない」と只管語り続けるスフィンクスの秘密が、ここにある。

 

ルーカス B.B.
(Knee High Media Japan, inc代表取締役・ PAPER SKY編集長・クリエイティブディレクター)
この映画は自分の未来をよくするために、観るべき作品だ。

櫻井 香織 (mammoth 編集長)
いまはまだ奇想天外な発想、しかしこれが未来のスタンダードかもしれない…。
荒川さんの作品には、未来の可能性があふれている。
『死なない子供、荒川修作』は、荒川作品をとおして未来の断片を垣間みているような映画だ。

   


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